いちとまんまると in イギリス

夫と私と息子と娘、4人暮らしの日々

【はてな読書会】アドラー心理学 × 子育て

お題「はてな読書会」

あえか(id:AEKA)さん主催のオンライン読書会に参加します!

7月の課題図書は『叱らない子育て』。

アドラー心理学 × 子育て」であれば他の本でも大丈夫、ということで、私が読んだのは『子どもをのばすアドラーの言葉 子育ての勇気です。

(本当は課題図書をKindleで読もうと思ったのですが、アメリカからは日本のKindleにアクセスできず…。そんな時ダメ元で調べてみたら上記の本をアメリカの図書館で借りることができました!)

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アドラー心理学とは?

私は『嫌われる勇気』も読んだことがない、アドラー心理学超初心者です。

叱らない子育て」も耳にしますが、アドラー心理学に基づくものだということも知りませんでした。

アドラー心理学は、オーストリアの精神科医であるアルフレッド・アドラー (A.Adler)が創始し、その後継者たちが発展させた心理学の理論、思想と治療技法の体系です。

思想的な特徴としては、

  1. 他者を支配しないで生きる決心をすること
  2. 他者に関心を持って相手を援助しようとすること

などがあげられます。

出典:日本アドラー心理学会

アドラー心理学を子供との生活で応用しようとした場合、「勇気づけ」と「共同体感覚」(=他者に興味を持つ、他人のことを考える)の育成が鍵を握るように感じます。

私が興味を持ったきっかけ

現在2歳11ヶ月の息子と、0歳7ヶ月の娘を育てています。

子供が2人になり、忙しさやストレスから息子に声を荒げてしまうことが増えたように感じています。

それがまた自己嫌悪やストレスに繋がり悪循環…。

そんな時に、この読書会のお題に上がったのが「叱らない、ほめない子育て」という内容。

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私を含め、誰もが叱りたくって叱っているわけではないと思うんです。

避けて通れるなら是非そうしたい。

そしてもう一方の「ほめない」という言葉が「子育て」と結びつくとは私には意外でした。

我が家はどちらかというと「ほめて伸ばす」子育てをしてきたつもりなので、これは一読の価値があるはず、と思い本書を手に取りました。

本書の内容や感想、実践

簡潔にまとめたかったのですが、自分への備忘録ということもあり、長くなっています。

ご興味がございましたらお付き合いいただけると幸いです。

では、本書の内容にそってつらつらと。

第1章 叱らない、ほめない子育て

「叱ること」「ほめること」は、親と子とが上下関係にあるからの行動だそうです。

対等である関係では「叱ること」も「ほめることも」できないとあります。

 「叱ること」

子どもを親が押さえつけようとする上からの行動です。これでは良い親子関係が築けません。

また、子どもはあえて叱られる行動をすることで親の気を引こうとすると考えるそうです。

叱らなくても、普通に言葉で説明すればいいのです。(中略)私たちが犯す誤りは、子どもを叱って子どもとの関係を悪くした上で、子どもを援助しようとすることです。しかし、関係が近くなければ、子どもを援助することはできないのです。

子どもと対等に接するためには、子どもを頭ごなしに叱らずに、冷静に子どもと向き合うことができなければなりません。 

うーん、難しい。

だって子どもはまだまだ未熟で一人前とは言えない。

でも確かに誰だって他人から下に見られたらいい気分はしない。

現在私は「〇〇って言ったでしょ」や「やめて」などの言葉を使わないように気をつけています。

これは私が他人から言われたら嫌な気分になるから。

代わりに「〇〇すると危ないよ」「それはお母さんのものだから触らないでください」など具体的に話すようにしています。

「ほめること」

問題点が2つあげられています。

  1. ほめられるために行動する子になってしまう
  2. ほめられても嬉しくない

1はその通りです。

2ははじめピンとこなかったのですが、例として電車でのやりとりがあげられており腑に落ちました。

電車で静かに座っている子に「えらいね」と声をかける親はいますが、夫にこのようにほめる妻はいませんし、むしろ夫はバカにされていると感じる、と書かれています。

なるほどねー。

ここは「静かにしてくれてありがとう」と声をかけ、貢献感を与えるのが正解のようです。

私は「すごいね」「えらいね」でなく、「ありがとう」「助かった」などの言葉を使うようにシフトしています。

でも息子はスーパーなどで色々な方にほめていただくことが多く、とても嬉しそうなんですよね。

これは「僕はすごい、お母さんを手伝っている!」という貢献感に繋がっているということなのかな。

あと、現在トイトレ中なのですが、これはほめずにどう乗り切るのでしょう!?トイレしてくれてありがとう??

 第2章 勉強ができる子、できない子

私の息子にはもう少し先の話ですが、ここでも大切なのが信頼関係です。

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「勉強しなさい」

「勉強してえらいね」

「勉強してくれてありがとう」

どれでもありません。

「知らないことを知る楽しみ」や「勉強することでやがて社会に貢献できる」ということを教えるのが親のできることとされています。

勉強する、しないは子どもの課題です

自分を信頼する人の信頼を裏切るのは難しい

これ、実践するのはとても難しそうです。

子どもが勉強せずに遊んでいたら「勉強は?宿題は?」 と私はつい口出ししてしまいそうです。

でもこの余計な一言で、子どもは自分が下に見られていると劣等感を持ちます。

そして自分のことを対等に見てくれない大人の話すことに耳を傾けてはくれません。

「口出し」ではなく、子どもを「援助」できるように、そのためには普段から良い親子関係を築く必要があります。

勉強や受験はまだまだ先のことですが、良い親子関係を築くことは可能なので、今からしっかりしていきたいところです。

勉強しない子どもを見て強く叱り(中略)子供を傷つけてしまったと思ったら、すぐに謝る

私は気持ちをすぐに切り替えるのが苦手なので、「すぐに謝る」ということも心がけます。 

自分に価値があると思えたら、自分の課題に取り組もうとする勇気が持てる(中略)そこためにも親は決して子供の勇気を挫いたり、子どもを辱めるような言葉をいってはいけませんし、叱ってもいけません。(中略)叱られるとそんな自分には価値がないと思い、 結局は、勉強にももはや挑戦しようとしなくなるのです。

勉強に関しても叱ることは百害あって一利なしです。

第3章 一生強く生きられる勇気づけ

自分が他者に貢献していると感じられる時に自分の価値があると思えます。(中略)子どもができる貢献は、最初は些細なものかもしれません。それでも自分が他者の役に立てると少しでも思えれば、(中略)自信につながっていきます。

ここで必要なのが、子どもが自分の周りは「仲間」や「味方」 と思えることです。

ここで良い親子関係が築かれていなければ「親=敵」となってしまい、そのような人の役に立ちたいとは思えません。

良い親子関係を築くためのポイントとして、以下の2点が本書ではあげられています。

一つは、子どもの人格を傷つけるような言葉を言わないということ。(中略)子どもを傷つけるようなことをいわないだけで子どもは元気になります。

次に言葉遣いについてですが、丁寧にはなすことをお勧めします。命令しないでお願いしましょう。

親子って血の繋がりがある分、どこかで「多少のことでは離れてしまわない」と甘えている部分があるのかもしれません。

馴れ合いや甘えを忘れ、小さな子でも「ひとりの人」として尊敬し信頼することを心がけます。(さすがに0歳児には当てはまらないですが。笑。)

さいごに

アドラー心理学については、こうも書かれています。

 アドラーの方法は手間暇がかかりますが、即効性を求めないことが大切です。

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ただ、子どもを叱ってしまう時って、余裕がない時なんですよね。

なので丁寧に対応するエネルギーがないことも多々あります。

これは日々の子どもとの関係を改善することで、叱る必要もなくなるのかな、そうなるといいな、と期待しています。

本書を読み終えて一番強く感じることは、私も子ども夫も「家族」というチームの一員だということ。

チームワークをより良いものにしていけばいいんだな、と感じています。

そのためには、お互いを尊敬、信頼、協力し合うことが大切です。

息子にはその中で「自分は必要とされている存在だ」と感じて欲しいし、自信をつけ、自分を好きになって欲しい。

私が心がけるようになったことは「夫」も「子ども」も同じように接すること。

夫は人生のパートナーとして信頼し、尊敬しています。

もちろん声を荒げて叱ることなんてないですし、問題があれば話し合い、お願い事は丁寧にします。

これを息子に対してもできる限り当てはめようと挑戦中です。

まずはとにかく言葉遣いを丁寧に。

「〇〇して」でなく、「〇〇してください」など、息子にも使って欲しい言葉遣いを心がけています。

息子も他の家族(父・母・妹)に対してはもちろん、これから広がっていく対人関係の中でもそういった関係を築き、仲間をどんどん増やして豊かな人生を送って欲しい。

まぁ、アドラー心理学では親は子どもの人生をコントロールできないと散々言われているので、息子がいざという時に援助を求めてくれるよう、良い関係を築いていきます!

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